黄色い輪になった飴玉といえばパインアメ。
その製造元がパイン株式会社です。
創業は1948年、戦後すぐですね。
現在も本社がある大阪で操業を始めました。
「戦後」というのがひとつのキーワードで、
当時はパインの缶詰めが大変な貴重品
でした。
なかなか庶民の口には入りづらかったこと
から、その味を手軽にアメにして味わって
もらおうというコンセプトで開発されたのが
「パインアメ」でした。
当時は「パイナップル飴」という名前で
販売されていました。
しかも、あのトレードマークとも言うべき
“穴”が開いていなかったのだとか。
今となっては穴の開いてないパインアメ
なんてパインアメと認められませんよね。
のちに穴開きのパインアメを売り出すことに
なるのですが、その穴開けは当時はなんと
すべて手作業。
割り箸でつついて開けていたのだそうです。
しかし、何千個、何万個とこなしている
うちに腱鞘炎にかかる従業員が続出。
大変な重労働だったんですね。
今は当然、機械化されているそうですが、
その製造法は企業秘密なのだそうです。
簡単にできちゃいそうですけど、単純に
型にはめてプレスしているわけではない
そうです。
う~ん隠されると逆に気になりますね。
作り方は秘密ですが、穴の直径は7.5ミリで
表面のすじは24本ときっかり決まっている
そうです。
たかがアメと侮るなかれ。
こだわって作ってらっしゃるんですね。
現在の社長は創業者の息子の上田豊氏。
1949年生まれの65歳。
慶應義塾大学を卒業されています。
創業者のお父さんが会長になったあとに
豊氏が2代目の社長に就任したそうです。
現在、パインの従業員は100名ほど。
しかし年間の売上高はなんと35億円!
しかもパインアメだけで15億円と言います
から、やはり主力商品なんですね。
いや~パインアメ思いのほかすごいですね。
ちなみにパインにはパインアメのほかに
「オレンジアメ」や「あわだま」、
「どんぐりガム ミックス」といった商品が
あります。
最近ではあべのハルカスの展望台で
「パインアメソフトクリーム」が販売されて
います。
アイスがパイン味なのはもとより、アイスの
上に砕いたパインアメがふりかけられて
います。
なかなかおいしそうですね。
あべのハルカスにお越しの際はぜひ味わって
みてください。
1個400円だそうです。
さて、あべのハルカスにまで進出した
パイン株式会社。
これでますます売り上げが上がっちゃうかも
しれませんね。
今まさに大注目の企業です。