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人間国宝・常磐津一巴太夫さん死去、プロフィールとその業績

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人間国宝・常磐津一巴太夫(ときわずいちはだゆう)さんが死去されたそうです。享年83歳。

一巴太夫さんは三味線音楽の語り物である浄瑠璃・常磐津節(ときわずぶし)の太夫(語り手)として活躍されていた第一人者でした。

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プロフィール

  • 1930年 京都市生まれ
  • 1948年 常磐津文字一朗(ときわずもじいちろう)に師事
  • 1952年 常磐津一巴太夫を名乗る
  • 1954年 初舞台
  • 1991年 松尾芸能賞優秀賞受賞
  • 1992年 大阪府民劇場賞受賞
  • 1995年 重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定

京都の祇園生まれで小さい頃から母親と一緒に歌舞伎鑑賞をしていたとのこと。
また、謡曲も習って長唄や三味線を身に付けていたそうです。

やはり子供の頃から三味線に合わせて唄う素養を磨いてきていたんですね。
また、京都の祇園生まれというのも非常にいい環境だったんでしょう。

この世界に入ったきっかけ

なるべくして太夫となったように見える一巴太夫さんですが、生まれはごくふつうの一般家庭。
当時の旧制中学を卒業後は親戚の印刷会社で経理の仕事をしていたのだそうです。
旧制中学は5年制でしたので、卒業時は17歳だったと思われます。

そんなサラリーマン生活をしていたときに、集金先でのちに師匠となる文字一朗が稽古していた浄瑠璃をたまたま聞いたことがこの世界に入るきっかけとなりました。
まさに運命の出会いだったんですね。

まぁ当時こんな言葉はなかったでしょうけど“脱サラして太夫になった”みたいな感じでしょうか。

業績

太夫としての才能を認められたことで、3世常磐津文字八、常磐津文蔵、常磐津吾妻太夫といった各派の師にも師事。
それにより各派の節を習得したのだそうです。

これには師である常磐津文字一朗の理解があってのことでしょう。
別の流派に教えを請うというのは、それぞれ面子もあるでしょうし、今まで培ってきた伝統芸能をよその流派に流出させたくないという意識が働いたりもして難しいものでしょう。

さまざまな流派から学ぶ機会を与えた師匠も立派ですし、それを見事にものにした一巴太夫さんもやはり傑出した才能をお持ちだったんですね。

またその才能で自ら作曲も行っていました。その数およそ40曲ほど。
太夫自ら作曲することは異例のことだそうで、チャレンジ精神も旺盛な方だったんですね。

今年5月にもインタビューで「素浄瑠璃をやりたいと」意欲を見せていたそうですが、非常に残念。
しかし、後進の育成にも力を注がれていたそうですので、一巴太夫さんの芸を継承したすばらしい太夫が今後出てくることに期待したいですね。

謹んでご冥福をお祈りいたします。

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