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iPodを鏡面加工した新潟の小林研業・小林一夫社長の経歴

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金属を磨き上げる研磨の技術で日本屈指の実力を誇る小林研業
新潟県新潟市の田んぼに囲まれた古びた平屋の工場は世界に誇る技術力とはほど遠いイメージですね。

しかし、あのiPodの鏡面加工を請け負い、その仕上がりの確かさで唯一iPodの商品名の表示をアップルから許可されたというほどの企業。

この小林研業の社長が小林一夫氏。御年70歳。

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農協から研磨職人へ

1943年生まれの小林社長。農家の長男として生まれました。

中学卒業後、農協に就職。
しかし当時、地元の新潟県燕市ではナベ、カマ、ボウル、ポットなどの金属加工が大盛況の時代。
小林社長もそこに魅力を感じ、まったくの素人から研磨業を始めます。

開業資金は農協時代の貯蓄と地元の器物メーカー社長からの融資。
融資に当たっては、器物メーカー社長に直談判して認めてもらったといいますから、若い頃からかなり根性あったんですね。

ニッチな仕事を請け負う

1962年の創業当初、小林社長は研磨の素人

そこで職人2人を雇い入れて、その職人の仕事を見ながら技術を盗んでいったのだそうです。
さらには、その技術を独自に改良
負けず嫌いだった小林社長は夜中まで必死に技術の習得に励んだのだそうです。

3ヶ月で確かな技術を手にすると、小林社長は他社が嫌がるような特殊な入り組んだ曲線の器を研磨するといったような難しい仕事をすすんで受注。
それが功を奏し、融資してもらった資金を10ヶ月で完済し、仕事が軌道に乗ったのだそうです。

それ以降、器物の研磨一筋で30年。

当時、地元には1500件もの研磨業者がいたそうですので、新参の小林研業が生き残ったのは技術的な工夫と人が受けないニッチな仕事を選んだという戦略の結果だったんでしょうね。

中国の台頭で方針転換

バブル崩壊後、「シャトルシェフ」という鍋がヒットし、その仕事を独占的に受けていた小林研業には逆にバブルのような好景気に沸いていたのだそうです。

しかし、1990年代後半から安価な中国製品が流通。

小林社長はいち早く厨房品の加工を取り止め、自動の研磨機をすべて処分したのだそうです。
そして、職人による手作業に立ち戻っていきました。

中国の人海戦術には敵わないと見越して、少数精鋭の職人による高い技術で勝負するという舵取り。
時代を見越したすばらしい判断力ですね。

この時期に無理に設備投資して、生産ラインを拡大した企業はおそらく潰れていったんでしょうね。

じつは観光スポットにもなっている小林研業
研磨して欲しい物を持っていくと職人さんが磨いてくれるそうです。
逆に何を持っていけばいいのか迷いますけどね。

マグネシウムを研磨する

マグネシウムという非常に難しい素材を研磨することにも成功。

マグネシウムは軽くて硬いという特長がありますが、加熱すると変形し、さらには粉塵になれば爆発する可能性もありますので、研磨するのは難しいとされてきました。

小林社長は丈夫な金属板を業者に発注し、さらに加熱しない化学繊維のバフ(研磨の道具)を仕入れて研磨。
発注した業者も驚くような仕上がりを実現したのだそうです。

誰もやらない仕事へのチャレンジ精神がすごいですね。
それがまたオンリーワンの技術となって別の仕事にもつながっていくんですね。

iPodの研磨に挑戦

じつは小林研業ではiPodの研磨をする以前に「iMac」のスチール製のアームを研磨する仕事をしていました。
アップルの仕事とよほど縁があるんですね。

iMacの要件も見事にクリアし、1年ほどこの仕事が続いたそうです。

そして、iPodの鏡面加工の仕事が舞い込みます。

求められた研磨のレベルは800番グレード
鏡が1000番グレードだそうですので、ほぼそれに近い仕上げを要求されたということですね。

もともとIT機器は軽量化のため素材が薄く、iPodのステンレス板も0.3~0.5ミリ程度。
熱で歪みが出たりして磨くのも大変難しいとされていました。

そこで加熱しないように時間を置きながら磨いたり、バフの形を工夫するなどして対応。

蛍光灯で照らして歪みをチェックし、10個中3個不良品があったら全部返品という厳しい基準の中、納品した製品はほとんど返品されることはなかったそうです。

そして、さらに研磨のレベルをアップさせ、ついに1000番グレードに到達。
このたゆまぬクオリティの追求こそまさに日本の職人ですね。

ただ、このiPodの研磨も中国でできるようになると、そちらにすべて移転。
まぁ海外の企業なんて結局は“金目”なんですね。

しかし「世界のiPodを手掛けた」というのは小林研業にとっては大きな勲章になったとともに、一躍国内外にその技術の高さを知らしめることとなったのは事実。

これだけ有名になった現在も社員数名の町工場のままですが、会社の規模拡大よりも少数精鋭で常に技術の向上に勤しむ戦略は、中小企業の経営者も学ぶべきことが多いのではないでしょうか。

磨きの技術も一流でしょうが、経営戦略も一流。

小林研業は他の追随を許さない磨きの技術でこれからも日本のものづくりを支えていってくれるでしょう。

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  1. 小林研業 求人 | 検索急上昇キーワードニュース より:

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